SS3A 前橋市 担当者様インタビュー!!

   アイドルマスター シンデレラガールズ SS3A Live Sound Booth♪   前橋市担当者様インタビュー!

 

 

 

 

 

(黒字が前橋市ご担当者様のコメントとなります)

 

 

 

 

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS SS3A Live Sound Booth♪』(以下、SS3Aと称する)開催が発表されたのが2018年の3月3日だったと思います。これまでもヤマダグリーンドーム前橋安室奈美恵さんやMr.Childrenさんのライブがありましたが、前橋市として何か連携するということはありませんでした。市内ではベイシア文化ホールでもアーティストのライブが開催され遠くからお越しの方はいらっしゃると思いますが、ライブのお客様向けの対応はしてきませんでした。

他の地域でも例えば、「さいたまスーパーアリーナ」などでライブがあるときに地元で何かあるというのはあまりないのかなと思います。

 

  ― そうですね...自分もあまりそういった話は

 

アイドルマスター シンデレラガールズ』に関しては、当初SNSならではの必ずしもポジティブではないツイートもあったことが気になっていました。

 

  ― あぁ・・・

 

高崎じゃなくて前橋なの?とか、誇張表現もあるのですが前橋駅からグリーンドームまで歩いたら50分もかかるとか。この頃既にライブ当日の市内ホテルが宿泊予約で埋まっているのをみて、プロデューサーさん(※『アイドルマスター』シリーズのファンのこと)がたくさん来ることが予想され、ポジティブな印象をプラスに変えるような何かができたらいいなと悩んでいたのですが、具体的なアイディアもありませんでした。

 

こうしたときに、イベント主催者であるバンダイナムコエンターテインメントさんからライブ開催にあたり、プロデューサー(ファンの総称)の皆さんや前橋市、『アイドルマスター シンデレラガールズ』にとって何かプラスになる取り組みができないかとご提案をいただきました。前橋市にとっても良い機会であり、バンダイナムコエンターテインメントさんと前橋市の意見交換の中で実施可能なものを探っていくことになりました。

 

  ― ちなみに、その話の段階はいつごろですか?

 

開催まで1か月くらいの頃でした。

 

  ― なるほど…

 

市長はこのようなコンテンツに対してプラスのイメージを持っていて、「サブカルチャーによるまちづくり」を明言しています。

 

予算が多くかかることは実現が難しいですが、(最初の案に挙がった)ホームページバナーを変更するのはいいのでは、と市長も決断し、ホームページ担当抜きに決まった話でスタートしました(笑)

 

  ー それは(笑)

 

もちろんサーバーにアクセスが集中することも考えられるので、担当レベルではアクセス数を想定し、一時的なアクセス集中に耐えられるか検証はしておきました。

 

  ― そういった段階が8月なのですね

 

はい。市長自身はこれまでも個人的にコミックマーケットに行ったりしていて、サブカルチャーを含めて「多様性を受け入れるまちにしたい」と常々言っていました。しかしながら、前橋市としてサブカルチャーで何か仕掛けた経験は特にありませんでした。

 

  ― 市長様ご自身もいろんなところに行って研究していらっしゃると…

 

私たち(前橋市)も、これまで映画やドラマの撮影支援を行う「前橋フィルムコミッション事業」を前橋観光コンベンション協会で行ってきました。

アニメ以外でも「聖地巡礼」がありますが、市内で撮影支援した映画「クライマーズ・ハイ」や「そして、父になる」などでは、写真素材が入っているマップを作ったり、(コンテンツツーリズムの)研究をしていたりした部分はありました。

 

  ― なるほど。

 

今回の『アイマス』の連携では、そのような経験も活かしながら、プロデューサーの方が喜んでいただける内容、速やかに実施できる内容、シティプロモーションや観光振興につながる内容、地域への波及効果の大きい内容、そしてできるだけコストのかからない内容を検討して実施しました。

大きな横断幕とかはできませんでしたが、年間を通して実施している駅前けやき並木の街路灯フラッグ、観光コンベベンション協会が運営している前橋駅観光案内所のデジタルサイネージなども実施できました。

 

  ― それで当日行ってみたらこんな大賑いになったと。

 

私たちもこれほど盛り上がっている前橋駅を見たことがありません(笑)。この先も見ることがないかもしれませんね(笑)。 

 

  ― 自分も当日SNSをチェックしていたのですが、みんな同じ画像を挙げていたもので大変驚いた記憶があります。地域として受け入れてもらえているという感覚が初めてだったので我々としては大変嬉しいです。

 

観光コンベンション協会が発信している前橋駅前ロータリーの電光掲示板でもアイドルとキャストの名前を入れたメッセージを流しました。誕生日を迎えるアイドルや群馬出身のアイドルについても。この電光掲示板に関しては直前にアナウンスしたのですが、プロデューサーの方が気づいてくれました。

 

  ― 確か前日入りしたユーザーがSNSにあげていた記憶があります。

 

そうですね。こちらは金曜日から実施しました。それからホームページをはじめ連携企画は、終了日を決めて実施したのですが、シンデレラガールズということもあり、イベント終了後、日曜日の24時までを予定していました。

 

観光コンベンション協会HPへのアクセスが集中し、マップをダウンロードできない方がいた状況を把握していたので、当初から予定していたフラッグ掲出期間終了に合わせて次の週末までになりました。

 

マップは、どのように街歩きしてもらいたいか考える中で、(当初「距離がある」とネガティブな印象を持たれていた)前橋駅からグリーンドームまでのエリアを歩いて頂けるようなマップを考えました。これは(準備期間が短い中で)既存にあったマップをベースにしました。

 

  ― とおっしゃいますと?

 

群馬県庁に「花燃ゆ」の大河ドラマ館を設置した時に「まちあるきマップ」を作ったのですが、『アイマス』で街歩きをしてもらうことを考えた時に、限られた時間でこのマップをベースにすることが頭に浮かびました。

 

個人的にほかの場所を観光で訪れたり、アニメや映画の聖地巡礼もしたりしますが、マップを使ってプロデューサーさんが回遊してくれるイメージ、コンテンツと街がコラボした時に喜ぶ感覚、一緒に楽しめる感覚のイメージは持っていました。 予算やスケジュールのしばりはありましたが、当日までにはなんとか間に合う目処が立っていて。でも最終的にGOとなったのはあと一週間くらいのところでした。

 

 

  ―他の協賛企業様と前橋様協賛の告知タイミングがずれていた記憶があります。

 

このイベントが発表された頃には、まだ具体的な企画内容は決まっていませんでした。ある程度、連携企画がまとまったタイミングで『アイマス』のホームページで告知していただいました。なので、8月末か9月頭だったと思います。

 

  ―確か『アイドルマスター シンデレラガールズ』のイベントホームページに掲載されたタイミングと 市長様が Twitter で告知なされたタイミングが被っていたような気がします。

 

 情報解禁日は同じにすることにしていました。

 

  ―市長様についてですが Twitterサブカルチャーに対して接近してくださる姿勢を拝見しまして。自分はてっきり前橋市としてサブカルチャーとの企画が持続的にあったのかなと勝手に思っていたのですが

 

逆にこれが最初の事例になり、この後(サブカルチャーを活かしたまちづくりを)続けていけたらと思っています。

 

  ― マップのキャラ配置については指定があったのでしょうか

 

 出演されるアイドルが28人ということは把握しており、当初マップの表と裏に無作為に配置していたのですが、バンダイナムコエンターテインメントさんと詳細を詰める中で意見交換を行いながら配置を決めていきました。

 

  ― 配布したマップは、二日目のお昼頃に配り終えたという話を伺ったのですが…

 

プロデューサーさんが並ばれたお店の情報も伺いました。「ころとんのしっぽ」は、農家さんがやっているお店ですが、食材が足りなくなり、急いで追加で持ってきて、最終的には売り切れてしまったと伺いました。一番後ろに並んでいる人が『最後尾』と書いたボードを自作されて持ってくださっている姿も拝見しました(笑)。 

 

  ― 自治体と地域のお店とのコミュニケーションについて伺います。Twitterで拝見したのですが、各店舗に「プロデューサーさんが来るからある程度用意しておいください」という話をしておいたけれど、あまり状況がつかめず、1日目にプロデューサーさんがたくさん来てその夜に慌てて入荷して2日目の販売に間に合わせたという話を聞いたのですが…

 

地域全体はさすがに不可能でしたが、中心商店街の役員さん経由で各店舗さんに「マップを持ったプロデューサーさんが来ると思うので対応をお願いします」とお知らせしておきました。

 

  ―となると、1日目の様子を見て各店舗さんが各自対応という形だったのでしょうか

 

そうですね。裏面にも各店舗さんが写真入りで紹介されていますが、掲載している各店舗に事前に連絡させていただきました。

 

  ー なるほどなるほど。初めての場所で参加するとなると、手探りで観光になると思うのですが、今回のように誘導していただいて助かったユーザーも多いと思います。

 

  ―ちなみに、こちらの各店舗からのフィードバックっていうのはあったりするのですか

 

 全てのお店さんには伺っていませんが、私どもが伺っている情報とすると、とても凄かったという話は聞いています。どのお店も、大変だったけど喜んでいらっしゃる印象です。お店さん側もちゃんと意識して対応してくださいましたし、プロデューサーさんたちも前橋の味を楽しんでくださったようです。

 

ミスチルさんや安室奈美恵さんの話を最初にしましたが、グリーンドームで2Daysライブがあった時には周辺にお昼を食べるところがなくて、コンビニで買ったお弁当やおにぎりを群馬県庁前の芝生で食べていらっしゃる光景を見たことがありました。

 

  ― なるほど。

 

その時の経験も、地域のお店を回っていただけたらいいなと思い今回のマップに繋がったと思います。

それからコンビニのお弁当やおにぎり、ドリンクも売り切れてしまうと思いましたので、近くのコンビニの方にも事前にご挨拶させていただきました。

 

とはいえ、ほかのコンテンツ、アーティストのライブの場合、このような連携企画を行っても街を回遊してくれるかというと難しいとも思っています。コンテンツや、そのコンテンツのファンの特性もありますし、今回はかなりマッチしたのかなと思います。

 

【物産館について】

  ― 「ころとん」のぬいぐるみが物産館に置かれていたと思うのですが Twitterで皆さんが買ってくれたのを拝見していました。

 

「ころとん」がステージに上がったことから、帰りのプロデューサーさんがお土産にしていただけたら嬉しいなと思っていました。

 

 

  ― 確か「ころとん」のTwitterで「売り切れたころ」といっていたのを拝見しました。

 

2日目に一旦売り切れてしまいましたが、2日目に泊まった方や月曜日に観光されたプロデューサーさんは、翌日に再入荷した「ころとん」を買っていただいたようです。

 

  ―自分もTwitterで前日入りの方や、あと月曜日をつかって街を回っていた方を見かけました。

 

私も、『アイマス』のプロデューサーさんで前橋へライブで来て、翌日観光されていると思われる方を拝見しました。グリーンドームの隣にある「臨江閣」という歴史的な建物もたくさんのプロデューサーさんが足を運んでくださったようです。

 

  ―このマップの範囲外まで歩いて行った方も結構いるという話も見かけました。

 

 「なかや」というカツ丼屋さんは、マップ内の本店は混んでいたので、範囲外にある支店まで足を運んだっていう方もいらっしゃったようです。

 

【SNSについて】

  ―観光コンベンション協会や「ころとん」が親身に対応してくださいましたが、SNSの展開については当初の予定や計画はあったのでしょうか

 

SNSって、計画的に何かをするものではなくその場の反応を拡散したりフォローしたりできる点が良さだと思うのですが、「ここは混んでそう」とかという情報に「ころとん」などがTwitterを使ってフォローやバックアップをいたしました。

 

  ―なるほど。今回のSS3A成功に関しては、SNSも寄与した部分があったかと感じました。

 

  ―「ころとん」のぬいぐるみを買ったプロデューサー他のライブ会場に持っていき、そのことについてのツイートを「ころとん」が引用リツイートなどをして、SS3Aが終わった後もコミュニケーションがある風景を見てなんかすごくいいなって感じています。

 

プロデューサーさんが「前橋で楽しい思い出ができた」などとツイートしてくれるのを拝見して大変嬉しく思っています。

 

多くのプロデューサーさんが意識してくださったように感じているのですが、ライブで楽しい思い出ができた前橋に対し、地元の前橋市民から『アイマス』プロデューサーに悪い印象を持たれないように、地元に迷惑をかけないように、地元に恩返しをしたいという意識をしてくれたように感じています。

そのような意識がふるさと納税などの形でも表していただけているのだと思います。

 

ふるさと納税について】

  ー ふるさと納税のお礼のお手紙をプロデューサー用に別途用意していただけたというのをSNSで拝見しまして、あれはどのように判別したのでしょうか

 

 ふるさと納税の担当課に聞いたのですけど、ふるさと納税をしていただく際のコメント欄に「SS3Aの件で来ました」とか「アイマスの件で前橋に来ました」という入力をしていただいた方にお送りさせていただいたようです。

 

  ― そういうことだったのですね。

 

コメントされなかった方には 返礼のお手紙を送れなかったので申し訳なかったのですが、確実にこの方はプロデューサーさんだという方に送らせていただいたとのことです。

 

 

  ― 開催の前後で、このようなコンテンツに対する街の方々や担当者様の認識が、漠然としたものから、ある程度把握できるようになったのではと予想しますが、認識の変化はどうでしょうか?

 

「凄いことが起きた」という共通認識にはなっています。プロデューサーさんたちも地域で消費してくれたり、ふるさと納税してくれたり。

一般的にサブカルチャーのファンの人に対してはどこか線を引かれている所があると思います。特にコンテンツを知らない人からは偏見を持たれたりして。でもそうではなくて、『アイマス』のファンの方は、前橋の美味しいものをたくさん食べていただいたり、丁寧に前橋で過ごしていただいたり、そういった状況を目の当たりにして前橋の人が受けた印象も良い方に変わったのだと思います。

 

  ― そもそもこういった規模のサブカルチャー自治体の接近という事例がほとんどないので、『前橋市ならおもてなしをしてくれる受け皿があるので行きたいな』というユーザー間の共通認識もできたのではと思います。              

 もちろん、『アイマス』を楽しむことが第一の目的ではありますが、受け入れられる事に関して嬉しいというか安心感があります。

 ですので、そういう点も今回の成功につながったのではと1ユーザーとして感じます。

 

そうは言っても、ブレーキを踏むというわけじゃないですが、公共性は外さずに、いくらでもふんだんに予算を使えるかというと、そういうわけでもないと思います。

そのあたりのバランス見ながら、可能な予算の範囲でご来場者の方も前橋市にとっても喜んでいただける落としどころを見つけられたと思います。

 

  ー 基本的に、大勢のコンテンツファンの方が街に繰り出すときには悪い話が目立ちやすいと個人的に思うのですが、何かよくない話があがっていたりしましたか…

 

お店さん側からは、先ほどもあったとおりたくさんのプロデューサーが来てとても忙しかったという話はありましたが、良い話として捉えており、プロデューサーたちに迷惑をかけられたという話は伺っておりません。

 

  ― あぁよかったです…おそらくですが 前橋市の方々にとってサブカルチャーと深く接点を持つような最初の事例となったと思うので 悪い印象が残らなくて大変安心しました…

 

逆に「ファンの方は礼儀正しい」という認識になっているのではないでしょうか。開催前は「どういう方々が来るのだろう」という不安はあったと思うのですけど、本当にプロデューサーのみなさんが丁寧な姿勢で前橋での滞在を楽しんでくださったのがよかったのだと思います。

 

  ― SNSでの発信について質問させていただきます。前橋市長様・ころとん・コンベンション協会様のお三方が中心となって発信していらっしゃったと思うのですが、横のつながりでこういう方向性にしよう、もしくは各自の発信にまかせる形だったのでしょうか

 

基本的には各自の発信にお任せしました。

 

 

  ― 地域とサブカルチャーのかかわり方について、現状として成功事例というものは極めて少ないですが、今回SS3Aを迎えるにあたり既存のもので何か参考にした点はありますか?

 

直接参考した事例はありませんが、あえて挙げるとすると、これまで前橋で行ってきた「フィルムコミッション」、映画とまちづくりを繋ぐ仕掛けが近いと思います。

 

それから観光の業務をしていると、仕事とプライベートとの区別がはっきりしない部分がでてくるのですが、個人的に見たことがあるアニメでは『花咲くいろは』や『サクラクエスト』、『けいおん』や『響け!ユーフォニアム』など。『聖地巡礼』として有名な場所では、ラッピングバスが走ったりスタンプラリーがあったり、映画やドラマ、アニメゆかりの地での仕掛けは、仕事やプライベートでもバックボーンとして持っていたので、今回の連携のお話をいただいた時に、いろいろ思いついた中で現状できるアイディアというのが今回の形ということになります 。

 

  ― なるほど。地域とサブカルチャーで言うと『ガールズ&パンツァー』の大洗や『ラブライブ サンシャイン!』の沼津などがありますが、どちらも稀有な成功要因を含むので参考にはしづらいですよね

 

どちらも把握はしていましたが、具体的に抽出したというわけではないです。ですが、コンテンツを生かした取り組みは普段の生活の中で意識しながら自分の中に蓄積されていて、映画やアニメの聖地に足を運ぶことがあったので、舞台になったところにこういうものがあると嬉しいなという感覚は持っていました。

 

  ーコラボメニューがあったりとか 等身大パネルがあったりとか

 

そういった点での“嬉しい”という感覚はどの事例も似ていると思います。

 

  ― そう考えると自治体の中でそういった感覚を持っている方がいてくださったというだけでかなりの差だと思います。

 

  ― SS3Aのライブについて伺いたいのですが。

 

ライブ本編が始まる前からプロデューサーさんが盛り上がっているのを感じました。『アイマス』のライブでは、協賛コールが恒例になっているということは事前に伺っていたのですが、最後の「前橋市」のところで、『前橋市!』とひと際大きい声でコールしていただいたのを聞いてとても感動しました。

 

 

  ― 終演後にグリーンドームから駅に向かうバスが増便されたというツイートを拝見したのですが、その点の情報はございますか。

 

バスに関しては、高崎駅からのシャトルバスが運行されたり、前橋駅からグリーンドームへのバスが増便されたりという話を伺っています。グリーンドームを運営しているのは前橋市ですので、グリーンドームの担当からバス会社に対して、多くの方がお越しになるので調整していただくアドバイスはしてありました。

 

 

  ― 今までのお話から、プロデューサーの声をかなり見てくださっているように感じているのですが、SNSの対応についてはどういった意識でしょうか。

 

最初はネガティブなツイートも見られましたが、終わった後はそういった部分も目立たなくなり、皆さんの良い反応を感じています。ライブから約3ヶ月(当日は12/26)経っていますが 、ふるさと納税の件も含めてプロデューサーの方と持続的な接触があるので、そういった部分では大変感謝しています 。これからも「ころとん」や前橋市と『アイマス』を絡めてツイートしてくれる方を見守っていきたいと思っています。

 

   ― 開催を終えて振り返った際、想定よりうまくいった点・うまくいかなかった点があったら教えてください

 

期間中は本当に目まぐるしく動き回っていて大変忙しかったのですが、やれることをやりきったと思っています。もちろん、ラッピングバスなどを運行できればファンの方は喜んでくれると思いますが、それには多額の費用がかかりますし、限られた日程や費用の中で頑張ったと思っています。

 

 

  ― 全体を巻き込む上での問題点みたいなものはありますでしょうか

 

企画の始まりがボトムアップだったとすると、これほど上手くいかなかったと思っています。もちろん市長から具体的な細かい指示があったわけではありませんが、やはり市長が最初に『これでやろう』と決断したことは大きいですし、思い切って決断してくれていたから安心して出来るという部分はありました。ですので、今回の成功は市長の決断が大きいと思います。

 

  - なるほど。市長様もサブカルチャーに関して明言なされていますよね。 我々ユーザーも事例がないので手探りで楽しみ方を考えてくる人が多いと思うのですが、自治体の方々がこうやって受け皿を用意してくださるのは大変ありがたいことです

 

まだまだ反省材料があるので100点はつけられませんが、それでも当初の予定よりも何倍も素晴らしい成果が出たと思っています。

 

  ― 前橋市サブカルチャーについて伺います。今回の事例を通して他の自治体やコンテンツホルダーでアンテナを張っている方もいらっしゃると思うのですか、今後前橋市サブカルチャーと接近していく時、どういったものを考えていますでしょうか

 

サブカルチャーコンテンツの近年の特徴だと思うのですが、アニメでもゲームでも流れが早いと感じています。そういった点も踏まえて、いろいろな多様性を受け入れられたらと思います。市長の言葉を借りるなら「混沌とした、カオスのようなものを受け入れられる」ようにしたいと思います。

そういった部分では 今回の事例がうまくいったことから、次にサブカルチャーで何かやるとなった際の「地ならし」のようなものができたのではないでしょうか。新しく何かを始めるときのハードルはかなり下がったと思います。

 

また、前橋が舞台になったアニメなどはあまりないので、他のコンテンツが来てくださった時にすぐに動ける心構えではいたいと思います。何が引っかかってというアンテナは常に張りたいです。

 

  ― なるほど。今回の件に関しては聖地ではない環境でありながら成功したという点がかなり重要なのかと思います。

 

 

  ― 最後に、プロデューサーたちに対して何かメッセージがありましたらお願いします

 

今回の2日間は、地元の私たちも、シンデレラの魔法にかかったような、夢のような時間を過ごさせていただいたと思っています。

 

今回は『アイドルマスター シンデレラガールズ』がきっかけで皆様にお越しいただきましたが、どのようなキッカケであれ、観光としてその土地にある食や景色、文化をたくさん楽しんでいただければ幸いです。我々としてもそういったものを楽しんでもらえるような街づくりを目指していきたいと思います。

 

                                 

(インタビュー/執筆 中村智寛)